おせち料理に入るぶりには、立身出世や健やかな成長を願う意味があります。
ぶりは、成長するにつれて呼び名が変わる「出世魚」です。昔の人が立場の変化に伴って名前を改めたことになぞらえ、仕事や学業での成功、将来の発展を象徴する縁起物としておせちに用いられてきました。
この記事では、おせちのぶりに込められた意味を中心に、出世魚と呼ばれる理由、ぶりの照り焼きとの関係、重箱での位置づけをわかりやすく解説します。
先に結論
おせちのぶりが象徴するのは、立身出世や成長です。照り焼きという調理法そのものではなく、成長に伴って名前が変わる出世魚であることが、縁起の由来とされています。
| 確認項目 | 要点 |
|---|---|
| ぶりに込められた意味 | 立身出世、成長、将来の発展 |
| 縁起がよい理由 | 成長に伴って名前が変わる出世魚だから |
| 代表的な料理 | ぶりの照り焼き |
| おせちでの分類 | 焼き物 |
| 詰める場所 | 二の重に詰めることが多いものの、重箱の段数や地域によって異なる |
ぶり以外の定番料理に込められた願いは、おせち料理の意味一覧でまとめて確認できます。
おせちのぶりの意味は「立身出世」
おせちのぶりには、主に次の願いが込められています。
- 仕事で活躍し、地位を高められるように
- 学業や習い事で成長できるように
- 新しい環境で順調に発展できるように
- 子どもが健やかに成長できるように
これらの願いは、ぶりが成長すると呼び名を変える「出世魚」であることに由来します。
現代の「出世」は仕事上の昇進をイメージしやすい言葉ですが、おせちに込める願いはそれだけではありません。子どもの成長、学業の上達、新しい仕事での活躍など、広い意味での成功や発展を願う料理と考えるとわかりやすいでしょう。
子ども向けに簡単に説明すると
子どもにぶりの意味を説明するときは、次のように伝えられます。
「ぶりは、大きくなると名前が変わる魚です。元気に成長して、将来活躍できるようにという願いが込められています」
難しい由来をすべて説明しなくても、「成長すると名前が変わる魚」と「成長や成功を願う料理」を結びつければ、おせちの意味が伝わりやすくなります。
ぶりが出世魚と呼ばれる理由
出世魚とは、成長するにつれて呼び名が変わる魚のことです。
ぶりは代表的な出世魚として知られています。小さい時期から成魚になるまでに複数の名前で呼ばれることから、人が成長し、社会的な立場を高めていく姿に重ねられました。
そのため、ぶりはおせちだけでなく、門出や祝いの席にも向く縁起のよい魚とされています。
ぶりの名前は地域によって異なる
ぶりの成長段階ごとの呼び名は、全国で統一されているわけではありません。地域や魚の大きさによって異なるため、以下はあくまで代表例です。
| 地域の例 | 成長に伴う代表的な呼び名 |
|---|---|
| 関東 | ワカシ、イナダ、ワラサ、ブリなど |
| 関西 | ツバス、ハマチ、メジロ、ブリなど |
地域によって順序や呼び方に違いはありますが、最終的に大きく成長した魚を「ぶり」と呼ぶ点が、立身出世の象徴とされる理由につながっています。
ぶりの照り焼きにも特別な意味がある?
おせちでは、ぶりを照り焼きにして詰めることがよくあります。ただし、立身出世の意味は照り焼きという調理法ではなく、ぶりが出世魚であることに由来します。
つまり、ぶりの照り焼きに込められた願いも、基本的には次のように整理できます。
- 立身出世
- 健やかな成長
- 仕事や学業での成功
- 将来の発展
照り焼きは甘辛い味付けで冷めても食べやすく、表面の照りによって重箱を華やかに見せやすい調理法です。そのため、おせちの焼き物として用いられることがあります。
照り焼き以外の調理法でもよい
ぶりは照り焼きだけでなく、塩焼きなどにして正月料理へ取り入れる場合もあります。
「照り焼きでなければ縁起が悪い」という決まりはありません。地域や家庭の習慣、好みに合わせて調理できます。
大切なのは、特定の味付けではなく、出世魚であるぶりに成長や成功への願いを込めることです。
ぶりはおせちの焼き物として詰められる
おせち料理は、祝い肴、口取り、焼き物、酢の物、煮物などに分けられます。ぶりの照り焼きや塩焼きは、このうち焼き物に分類されます。
伝統的な重詰めでは、魚介類の焼き物を二の重に詰めることが多く、ぶりもえびや鯛などと一緒に二の重へ入れられる場合があります。
必ず二の重に入れるとは限らない
おせちの詰め方は、重箱の段数や地域、家庭によって異なります。
三段重や四段重では料理の分け方が変わるため、ぶりが必ず二の重に入るとは限りません。近年の市販おせちには、伝統的な区分にこだわらず、彩りや品目のバランスを考えて盛り付けた商品もあります。
ぶりがどの段に入っているかよりも、焼き物として祝いの席に取り入れられていることを押さえておけば十分です。
正月にぶりを食べる地域や習慣
ぶりは、おせちの焼き物としてだけでなく、大晦日や正月に食べる祝い魚として親しまれてきました。
ただし、正月に食べる魚は全国共通ではありません。地域によって、ぶりを食べるところもあれば、鮭や鯛などを用いるところもあります。
地域差を理解するポイント
ぶりの呼び名、重箱に詰める段、正月に食べる場面は、地域や家庭によって異なります。特定の呼び方や食べ方だけを全国共通の決まりと考えないことが大切です。
年取り魚として食べる地域がある
大晦日に一年の無事を感謝し、新しい年を迎えるために食べる魚は「年取り魚」と呼ばれます。
西日本を中心に、ぶりを年取り魚として食べる地域があります。一方で、別の魚を年取り魚とする地域もあるため、「正月には全国でぶりを食べる」とは限りません。
おせちのぶりと年取り魚は、どちらも新年の祝いに関係しますが、必ずしも同じ習慣ではありません。おせちでは焼き物として重箱に詰め、年取り魚としては大晦日の食卓に出すなど、家庭によって食べる場面が異なります。
雑煮にぶりを入れる地域もある
地域によっては、ぶりを焼き物にするだけでなく、雑煮の具として使うこともあります。
こうした地域差は、ぶりが正月の祝い魚として幅広く親しまれてきたことを示しています。ただし、雑煮の具材や味付けは地域や家庭による違いが大きいため、一つの形式だけが正しいわけではありません。
おせち向けぶりの照り焼きの作り方
おせち用のぶりの照り焼きは、一般的に次の流れで作ります。
- ぶりに塩を振るなどして下処理をする
- 表面の水分を拭き取る
- フライパンやグリルで両面を焼く
- しょうゆ、みりん、酒、砂糖などを合わせたたれを加える
- たれを煮詰めながら、ぶりの表面に照りをつける
臭みを抑えるには、下処理で出た水分を丁寧に拭き取ることが大切です。また、身が崩れないように何度も裏返さず、たれを焦がさないよう火加減を調整します。
この記事はぶりの意味を解説する記事であるため、調味料の詳しい分量や漬け込み時間、焼き時間については扱いません。使用するぶりの厚さや調理器具によって必要な時間が変わるため、作成時は利用するレシピに従って十分に加熱してください。
前日に作る場合は保存状態に注意する
おせち料理は年末に作り置きすることがありますが、ぶりの照り焼きの日持ちは、調理方法、加熱状態、保存温度、容器、室温に置いた時間などによって変わります。
一律の日数だけで判断せず、作った後は速やかに冷まし、清潔な密閉容器に入れて冷蔵することが大切です。市販品の場合は、商品に表示された保存方法と期限を優先してください。
保存するときの注意点
手作りのぶりの照り焼きは、調理後の扱いによって保存状態が変わります。一律の日数だけで判断せず、十分な加熱、速やかな冷却、清潔な容器での冷蔵を意識してください。市販品は表示された保存方法と期限を優先します。
ぶりとほかの魚介類では込められた願いが異なる
おせちには、ぶり以外にもさまざまな魚介類が使われます。同じ海の幸でも、料理ごとに象徴する願いは異なります。
| 料理 | 代表的な意味 | 意味の由来 |
|---|---|---|
| ぶり | 立身出世、成長 | 成長すると名前が変わる出世魚だから |
| えび | 長寿 | 腰が曲がるまで長生きする姿に見立てられるから |
| 数の子 | 子孫繁栄 | 多くの卵が集まっていることから |
ぶりは本人の成長や活躍を願う料理であるのに対し、えびは長寿、数の子は子孫繁栄を象徴します。
それぞれの意味については、次の記事で詳しく解説しています。
おせちのぶりには立身出世と成長の願いが込められている
おせちのぶりには、立身出世、健やかな成長、仕事や学業での成功を願う意味があります。
ぶりは成長するにつれて呼び名が変わる出世魚です。その姿が、人が成長して地位を高めていく様子に重ねられ、お正月にふさわしい縁起物とされてきました。
- ぶりの代表的な意味は立身出世と成長
- 縁起の由来は、ぶりが出世魚であること
- 照り焼きは代表的な調理法であり、縁起の中心はぶりそのものにある
- おせちでは焼き物として二の重に詰めることが多い
- 呼び名や正月の食べ方には地域差がある
通販おせちでは、すべての商品にぶりが入っているとは限りません。立身出世や成長への願いを込めてぶり入りのおせちを選びたい場合は、購入前に商品ごとのお品書きを確認しましょう。
- お品書きにぶりが含まれているか
- 照り焼きや塩焼きなど、どのように調理されているか
- 商品に表示された保存方法と期限
通販おせちを探す場合は、通販おせち・カニ通販の情報も参考にしてください。

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