【カニの部位名称一覧】脚・爪・肩肉・ふんどし・エラを図解

カニの部位名称と食べる部位・取り除く部位を案内する図解 カニ通販

カニを食べたり通販で選んだりするとき、「肩肉はどこ?」「棒肉と爪肉は何が違う?」「ふんどしやエラは食べられる?」と迷うことがあります。

カニの主な食用部位は、脚の棒肉、爪、爪下、肩肉などです。甲羅の内側にはカニ味噌があり、腹側にあるふた状の部分は「ふんどし」と呼ばれます。一方、甲羅の内側に並ぶエラは「ガニ」とも呼ばれ、通常は取り除いて食べます。

ただし、カニの部位名には、生物学上の名称のほか、産地・販売店・通販商品で使われる呼び名が混在しています。この記事では、脚、爪、爪下、棒肉、肩肉、小指、甲羅、ふんどし、エラなどの位置と特徴を、食べられるかどうかも含めて整理します。

ズワイガニ型の全身に脚・爪・肩・甲羅の位置を示した部位図

この記事で分かること

  • 脚・爪・肩肉などの名称と位置
  • 食べる部位と通常取り除く部位の違い
  • 肩脚・棒肉・ポーションなど通販表記の見方
  • 種類によって部位の見え方が異なる理由

カニの部位名称と位置を一覧で確認

カニの背面と腹面を並べて部位の見え方を比較した図

爪・爪下・棒肉・肩肉・小指の位置を示したカニの部位早見図

食用のカニでよく使われる部位名を、位置と一般的な扱いに分けると次のようになります。

部位名 おもな位置 一般的な扱い 特徴
爪・親爪 左右のハサミ部分 食べる 殻が硬く、まとまった身が入っている
爪下 爪と胴体側をつなぐ部分 食べる 爪より細いが、身が入っている
棒肉 歩くための脚の太い部分 食べる 棒状の身を取り出しやすい
肩肉 脚の付け根が集まる胴体側 食べる 殻の内部に細かな身が複雑に入っている
小指 細い脚や脚先 食べる 身は少なめだが、だしにも利用できる
甲羅 胴体を覆う硬い殻 殻自体は食べない 内側にカニ味噌などが残ることがある
カニ味噌 甲羅の内側 食べることがある 脳ではなく、内臓にあたる部分
ふんどし 腹側にあるふた状の部分 種類や状態による 前掛けとも呼ばれ、形はオスとメスで異なる
エラ・ガニ 甲羅を外した内側の左右 通常は取り除く 灰色や白色のひだ状に見える
胃袋 甲羅内部の口に近い側 通常は取り除く 硬い袋状に見えることがある

部位名の使い方は販売店によって異なる場合があります。とくに「小指」「肩」「腹」「南蛮」などは、同じ範囲を指すとは限りません。通販商品を選ぶときは、名称だけでなく商品画像や内容説明も確認しましょう。

カニの外側にある部位の名称

爪・親爪はハサミの部分

カニのハサミ内部にある爪肉の位置を示した図

カニの左右にあるハサミ部分は、一般に「爪」「親爪」「カニ爪」などと呼ばれます。通販では、殻を外した身を「爪肉」、殻付きのまま加工した商品を「カニ爪」と表記することがあります。

爪は脚よりも殻が硬いことがありますが、内部にはまとまった身が入っています。脚の身とは食感が異なると説明されることがありますが、どちらをおいしいと感じるかは好みによります。

爪下は爪の付け根側にある部位

カニの爪の付け根にある爪下肉の位置を示した図

爪と胴体側の間にある部分は「爪下」と呼ばれます。「爪腕」「爪脚」など、販売店によって別の表記が使われることもあります。

爪そのものより細いものの身が入っており、殻を割ったり切ったりして食べます。商品によっては、爪と爪下をまとめて「爪」と表記している場合もあります。

棒肉は脚の太い部分にある身

カニ脚の棒肉が入る太い部分と関節の位置を示した図

脚の太い節から取れる、棒状のまとまった身は「棒肉」と呼ばれます。カニの部位の中では形を保ったまま取り出しやすく、見た目にも分かりやすい部分です。

通販では、棒肉の殻を全部または一部取り除いた商品が、むき身やポーションとして販売されています。ただし、ポーションという言葉は加工方法を表すため、すべてのポーションが同じ部位・同じ殻の残し方とは限りません。

殻付きの脚と取り出した棒肉を並べた説明図

フルポーション、ハーフポーション、殻付き肩脚などの商品形態については、カニポーションとは|フル・ハーフ・むき身・肩脚の違いで詳しく説明しています。

小指は細い脚や脚先を指す呼び名

カニの細い末端脚である小指の位置を示した図

細い脚や脚先は、通販やカニ専門店で「小指」と呼ばれることがあります。どの脚を小指と呼ぶかは、カニの種類や販売店によって異なる場合があります。

棒肉に比べると身の量は少なめですが、殻や残った身からだしを取る用途にも使えます。「小指入り」と書かれた商品を選ぶ場合は、重量に細い脚がどの程度含まれるかも確認するとよいでしょう。

肩肉は脚の付け根が集まる部分

棒肉・爪肉・肩肉の身の形と食べやすさを比較した図解

肩肉は、脚と胴体がつながる付け根側の部位です。人間の肩と同じ場所という意味ではなく、カニ通販や水産流通で使われる呼び方です。「肩」「抱き身」「胴体」「腹」などと表現されることもあります。

脚の付け根側にある肩肉の位置と身を示した図

肩肉には複数の脚につながる空間があり、その内部に細かな身が入っています。棒肉のように一本で取り出しにくいため、「食べにくい」「ほぐすのに時間がかかる」と感じることがあります。

一方で、肩肉も食べられる部分です。殻の間に残った身を取り出して、そのまま食べるほか、炊き込みご飯、チャーハン、汁物などに利用できます。

比較のポイント
棒肉は身がまとまりやすく、肩肉は殻の中に細かく分かれています。食べやすさを優先するか、殻の間の身まで利用したいかで選び分けると判断しやすくなります。

部位 身の形 取り出しやすさ 使い方の例
棒肉 棒状にまとまりやすい 比較的取り出しやすい そのまま、鍋、しゃぶしゃぶ
爪肉 丸みのあるまとまった身 硬い殻を開く手間がある そのまま、フライ、焼き物
肩肉 殻の中に細かく分かれている 時間がかかりやすい ほぐし身、汁物、ご飯物

食べやすさを優先するなら棒肉やむき身、カニを細部まで味わいたい場合は肩肉を含む商品が候補になります。肩肉を含んでいること自体は、品質の良し悪しを示すものではありません。

甲羅の内側にある部位

甲羅はカニの胴体を覆う殻

甲羅は、カニの胴体を上から覆っている硬い殻です。甲羅そのものは食べませんが、内側にはカニ味噌や身が付いていることがあります。

姿ガニでは、甲羅を外すとエラや肩肉などが見えます。カニ味噌を楽しみたい場合でも、エラや胃袋など通常取り除く部分と区別する必要があります。

カニ味噌は甲羅の内側にある内臓

甲羅内部にあるカニ味噌の位置を示した説明図

カニ味噌は、カニの脳ではありません。一般に、消化や栄養の蓄積に関わる内臓部分を指します。甲羅の内側にあり、黄褐色、緑褐色、灰褐色などに見えることがあります。

色や量は、カニの種類、個体、時期、保存状態などによって異なります。色だけで品質や鮮度を判断するのは避けましょう。

また、タラバガニなどでは、商品によってカニ味噌を取り除いて加工している場合があります。姿で届いても、十分な量のカニ味噌が入っているとは限りません。

ふんどしは腹側にあるふた状の部位

カニの腹側中央にあるふんどしの位置を示した図

カニを裏返したとき、腹側の中央にある三角形または丸みを帯びたふた状の部分が「ふんどし」です。「前掛け」「腹節」などと呼ばれることもあります。

ふんどしの形は、オスとメスを見分ける手がかりになります。一般に、オスは細くとがった形、メスは卵を抱えるため幅の広い形をしていますが、種類や成長段階によって見え方は異なります。

ふんどしの役割、外し方、食べられる範囲、オスとメスの違いについては、カニのふんどしとは|場所・食べ方・オスとメスの違いをご覧ください。

内子と外子はメスのカニで見られる卵

メスガニの甲羅内部の内子と腹側の外子を比較した図

メスのカニでは、甲羅内部にある未成熟卵を「内子」、腹側に抱えている卵を「外子」と呼ぶことがあります。すべてのカニ商品に含まれるわけではなく、種類、漁期、販売規制、個体の成熟状態などによって異なります。

内子と外子の位置、味、食感、食べ方については、カニの内子・外子とは|違い・食べ方・おいしい部分を解説で詳しく整理しています。

エラと胃袋は通常取り除く

エラ・ガニは甲羅内部の左右にある

甲羅内部の左右に並ぶエラと取り除く位置を示した図

甲羅を外したとき、胴体の左右に並んでいる灰色や白色のひだ状の部分がエラです。カニを扱う場面では「ガニ」と呼ばれることもあります。

エラは脚の付け根に近いため、肩肉と一緒に見えることがありますが、肩肉とは別の部位です。一般的には食用部分として扱わず、肩肉を食べる前に取り除きます。

「毒があるから危険」と単純に説明するのではなく、食感が悪く、汚れなどを含む可能性があるため、通常は食べない部位として区別するのが適切です。

エラの位置、取り外し方、誤って口にした場合の考え方については、カニのエラは食べられる?|食べられない部位と取り方で解説しています。

胃袋は口に近い側にある袋状の部位

カニの口に近い側にある胃袋の位置を示した図

カニの胃袋は、甲羅内部の口に近い側にある硬い袋状の部分です。カニ味噌の中に埋もれて見つけにくいこともありますが、通常は取り除きます。

甲羅の中にあるものをすべてカニ味噌と思い込まず、エラや胃袋などを分けてから食べることが大切です。

食べられる部位と食べない部位の違い

カニの食べる部位と通常取り除く部位を色分けした図解

カニは、硬い殻の内側にある筋肉や一部の内臓を食べます。見た目だけでは区別しにくいため、次のように整理すると判断しやすくなります。

区分 おもな部位 確認点
一般的に食べる部位 棒肉、爪肉、爪下肉、肩肉 殻や筋を除きながら身を取り出す
商品や種類によって食べる部位 カニ味噌、ふんどし、内子、外子 種類、加熱状態、商品説明を確認する
通常は取り除く部位 エラ、胃袋 肩肉やカニ味噌と混同しない
食べない部分 甲羅、脚や爪の殻 だしに利用できる場合がある

生のカニや十分に加熱されていないカニは、部位にかかわらず商品の表示に従って調理してください。「生食用」と明記されていない商品を、生のまま食べないことも重要です。

脚・爪・肩肉の位置を理解すると足の数も分かりやすい

カニの大きなハサミは、脚とは別物に見えますが、体の構造上は脚の一種です。そのため、カニの足を数えるときは、歩くための脚だけを数えるか、ハサミ脚を含めるかによって表現が変わることがあります。

また、タラバガニは一般的なカニとは分類や脚の見え方が異なるため、外見上は8本に見えることがあります。

ズワイガニ、毛ガニ、タラバガニなどの足の本数と、8本・10本に見える理由については、カニの足は何本?|種類別の本数と8本・10本に見える理由をご覧ください。

通販で見かけるカニの部位表記

h2「通販で見かけるカニの部位表記」直下

カニ通販では、一匹のカニをそのまま示す名称だけでなく、切り分け方や殻の加工状態を示す言葉が使われます。

購入前に確認

  • 殻付きか、むき身か
  • 表示重量が殻込みかどうか
  • 肩肉や小指を含むか
  • ポーションの殻がどこまで外されているか
  • 生食用か、加熱用か

姿・肩脚・棒肉・ポーションの販売形態を比較した図

商品表記 一般的な意味 購入前の確認点
姿 甲羅、脚、爪などが付いた一匹の状態 カニ味噌の有無、ボイル済みかどうか
肩脚 肩肉と複数の脚がつながった状態 肩の数、脚折れ、小指の有無
棒肉 脚の太い部分から取れる身 殻付きか、むき身か
爪肉 ハサミ部分から取れる身 爪下を含むか、殻の加工状態
肩肉 脚の付け根側にある身 肩肉だけか、脚と一体か
ポーション 食べやすいように殻を加工したカニ身 フル・ハーフ、生食用・加熱用の違い

同じ名称でも、販売店によって含まれる範囲や加工方法が異なることがあります。「肩脚1kg」と「棒肉1kg」では、殻の割合や食べられる身の量が同じとは限りません。

重量だけで比較せず、殻込みか、むき身か、肩肉や小指を含むかを確認することが大切です。

カニの種類によって部位の見え方は異なる

ズワイガニ・タラバガニ・毛ガニ・ワタリガニの部位の見え方比較

部位名を説明するときは、ズワイガニのような形を基準にすることが多いものの、すべてのカニで同じ見え方になるわけではありません。

ズワイガニ

細長い脚を持ち、棒肉、爪、爪下、肩肉などの位置を確認しやすい種類です。通販でも、肩脚、ポーション、爪肉など多くの形態で販売されています。

タラバガニ

太い脚が特徴ですが、生物分類上は一般的なカニとは異なるグループに含まれます。小さな脚が甲羅側に隠れているため、脚が8本に見えることがあります。

毛ガニ

脚は比較的短く、姿で販売されることが多い種類です。脚肉だけでなく、甲羅内部のカニ味噌や肩肉も食べる対象になります。

ワタリガニ

後ろ側の脚が泳ぐための平たい形になっています。メスでは内子や外子も食用として扱われることがあります。

ズワイガニ、タラバガニ、毛ガニ、花咲ガニ、ワタリガニなどの特徴については、カニの種類一覧|ズワイ・タラバ・毛ガニなど味や特徴の違いで確認できます。

カニの部位名称は位置と食べられるかで確認しよう

カニの食べやすい身は、主に脚の棒肉、爪、爪下にあります。脚の付け根側にある肩肉も食べられますが、殻の内部に身が細かく入っているため、取り出すのに時間がかかります。

腹側のふた状の部分はふんどし、甲羅内部の左右にあるひだ状の部分はエラ・ガニです。エラと胃袋は通常取り除き、カニ味噌や肩肉と区別して食べましょう。

通販では、棒肉、肩肉、肩脚、爪肉、ポーションなどの名称が使われます。呼び方や加工範囲は販売店によって異なる場合があるため、商品名だけでなく、殻の有無、部位の内訳、商品画像まで確認することが大切です。

部位ごとの詳しい内容は、次の記事で確認できます。

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