カニの足は何本あるのかという疑問には、一般的には「ハサミを含めて10本」と答えます。ズワイガニや毛ガニ、サワガニなどは、ハサミ2本と歩くための脚8本を合わせた10本です。
ただし、タラバガニや花咲ガニは大きな脚が8本しか見えません。そのため、「カニは10本」「タラバガニは8本」「歩く脚だけなら6本」と、異なる本数で説明されることがあります。
この記事では、カニの足の数を種類別に整理し、8本・10本・6本という数え方が生まれる理由を分かりやすく解説します。

先に結論
- 一般的なカニは、ハサミを含めて10本
- 一般的なカニの歩く脚だけを数えると8本
- タラバガニは、外から見える大きな脚が8本
- タラバガニのハサミを除くと、大きな歩脚は6本
- タラバガニにも短く隠れた1対の脚がある
カニの足は何本?一般的にはハサミを含めて10本

ズワイガニや毛ガニなど、一般的なカニの足はハサミを含めて10本です。
カニは「十脚目」というグループに属し、胸部から5対の脚が伸びています。前方の1対は先端がハサミになった「ハサミ脚」で、残りの4対が移動に使われる「歩脚」です。

| 数える部分 | 本数 | 内訳 |
|---|---|---|
| ハサミを含むすべての脚 | 10本 | ハサミ脚2本+歩脚8本 |
| 歩くための脚だけ | 8本 | 歩脚4対 |
| ハサミだけ | 2本 | ハサミ脚1対 |
したがって、「カニの足は10本」と「カニは8本足」という説明は、ハサミを含めるかどうかによって使い分けられている場合があります。
カニのハサミは足に含める
日常会話では、カニのハサミを「手」と呼ぶことがあります。しかし、体の構造上は胸部から伸びる脚の1対がハサミ状に発達したものです。
カニの足の本数を説明するときは、通常、このハサミ脚2本も含めて数えます。そのため、一般的なカニの答えは10本です。
ハサミ、爪、肩肉などの位置や名称については、【カニの部位名称一覧】脚・爪・肩肉・ふんどし・エラを図解で詳しく確認できます。
「足」と「脚」はどちらが正しい?
一般的な文章や検索では「カニの足」と書かれることが多く、意味も十分に通じます。一方、生物の体の器官として説明するときは「脚」という漢字が使われることがあります。
この記事では、検索時に分かりやすい「足」を中心に使い、ハサミ脚や歩脚などの名称を説明する箇所では「脚」と表記します。
カニの足の数を種類別に比較

カニの足の数は、種類によって基本構造が大きく変わるというよりも、外から見える脚の形や大きさによって違って見えることがあります。

比較のポイント
- ハサミを足に含めているか
- 外から見える大きな脚だけを数えているか
- 甲羅側に隠れた短い脚まで含めているか
同じカニでも、数える範囲によって6本・8本・10本と説明されることがあります。
| 種類 | 一般的な数え方 | 外からの見え方 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| ズワイガニ | 10本 | ハサミ2本+歩脚8本 | 10本を確認しやすい一般的なカニ |
| 毛ガニ | 10本 | ハサミ2本+歩脚8本 | 脚は短めだが本数は10本 |
| ワタリガニ | 10本 | ハサミ2本+歩脚8本 | 最後の1対が泳ぐのに適した形 |
| サワガニ | 10本 | ハサミ2本+歩脚8本 | 体が小さくても基本的な本数は同じ |
| タカアシガニ | 10本 | ハサミ2本+歩脚8本 | 脚が長くても本数は10本 |
| タラバガニ | 大きな脚は8本 | ハサミ2本+大きな歩脚6本 | 短い1対が甲羅側に隠れている |
| 花咲ガニ | 大きな脚は8本 | ハサミ2本+大きな歩脚6本 | タラバガニと同じタラバガニ科 |
ズワイガニ、毛ガニ、サワガニ、タカアシガニなどは、体の大きさや脚の長さが違っても、ハサミを含めて10本という基本的な数え方は同じです。
種類ごとの味、旬、産地、食べ方なども確認したい場合は、【カニの種類一覧】ズワイ・タラバ・毛ガニなど味や特徴の違いをご覧ください。
タラバガニの足が8本に見える理由

タラバガニは、外から見るとハサミが2本、大きな歩脚が6本あり、合計8本に見えます。
国土交通省観光庁の多言語解説資料でも、タラバガニと花咲ガニは、ハサミを含めて8本脚と案内されています。
ただし、タラバガニに脚が8本しか存在しないという意味ではありません。科学技術振興機構の学習資料では、外から見える8本のほかに、短くなって隠れているもう1対の脚があると説明されています。
タラバガニの脚の構造
- ハサミ脚:2本
- 外から見える大きな歩脚:6本
- 甲羅側に隠れた短い脚:2本
外から目立つのは8本ですが、短い脚まで含めた体の構造では5対あります。
タラバガニは一般的なカニとは分類が異なる
ズワイガニや毛ガニなどは、生物分類上のカニ類に当たります。一方、タラバガニは十脚目のうち、ヤドカリに近い「異尾下目」に分類されます。
海洋研究開発機構の生物情報データベースでも、タラバガニは十脚目・異尾下目・タラバガニ科に分類されています。
タラバガニがヤドカリの仲間といわれる理由や、一般的なカニとの違いについては、【タラバガニはカニではない?】ヤドカリの仲間といわれる理由で詳しく解説しています。
カニの足が6本といわれるのはなぜ?

「カニの足は6本」と説明される場合、主にタラバガニの大きな歩脚だけを数えている可能性があります。
タラバガニは、外から見える大きな脚が次のように分かれます。
- ハサミ脚:2本
- 大きな歩脚:6本
ハサミを含めれば8本ですが、歩くための大きな脚だけなら6本です。この数え方の違いが、「タラバガニは6本」「タラバガニは8本」という2つの説明につながっています。
| 説明される本数 | 数えている部分 |
|---|---|
| 6本 | タラバガニの外から見える大きな歩脚だけ |
| 8本 | タラバガニのハサミ脚と大きな歩脚 |
| 10本 | 短く隠れた1対まで含めた5対の脚 |
実物の足が少ない場合は自切や損傷の可能性もある
本来10本見える種類のカニでも、実物では足が7本や8本しか残っていないことがあります。
カニには、外敵に襲われたときなどに自ら脚を切り離す「自切」という性質があります。また、漁獲や移動の途中で脚が損傷する場合もあります。
そのため、足の少ない個体を見つけても、もともとその種類の足が少ないとは限りません。種類ごとの基本的な本数と、個体の状態を分けて考える必要があります。
通販商品の「脚6本」「一肩」は体の足数とは別

カニ通販で見かける「脚6本」「一肩」「2肩」などの表示は、カニという生物に足が何本あるかを示すものではありません。箱に入っている商品量や、切り分けられた部位の数を表しています。

例えば、脚だけを詰めた商品では、複数のカニから外した脚が組み合わされていることがあります。反対に、カニ1杯分であっても、商品形態によっては一部の脚だけが入っている場合があります。
また、同じ1kgの商品でも、太い脚なら本数が少なく、細い脚なら本数が多くなることがあります。そのため、商品の本数だけで量や食べ応えを判断するのは適切ではありません。
商品表示を確認するときは、次の点を分けて見ます。
- 「脚○本」が箱に入っている脚の本数を示すのか
- 「一肩」「2肩」が切り分けた部位の単位なのか
- 重量と脚の本数がそれぞれどのように表示されているか
一杯・一匹・一肩・一本の使い分けについては、【カニの数え方】一杯・一肩・一本・一匹の違いで確認できます。
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まとめ|カニは10本、タラバガニは外から8本に見える
ズワイガニや毛ガニなど、一般的なカニの足は、ハサミ2本と歩脚8本を合わせた10本です。ハサミを除いて歩脚だけを数える場合は8本になります。
一方、タラバガニや花咲ガニは、外から見える大きな脚が8本です。ハサミを除けば大きな歩脚は6本ですが、甲羅側には短くなったもう1対の脚が隠れています。
- 一般的なカニ:ハサミを含めて10本
- 一般的なカニの歩脚だけ:8本
- タラバガニの外から見える大きな脚:8本
- タラバガニの大きな歩脚だけ:6本
8本・10本・6本という説明は、間違いとは限りません。ハサミを含めるか、外から見える脚だけを数えるか、短く隠れた脚まで含めるかを確認すると、本数の違いを理解しやすくなります。
分類と脚の構造は、科学技術振興機構「似姿違質 ズワイガニ VS タラバガニ」、国土交通省観光庁「カニ類」、海洋研究開発機構BISMaL「タラバガニ」を参考にしています。


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